旅のまにまの 似非コラム

ツーリストインフォメーションあれこれ

■ 目印は ○のなかの i マーク

ヨーロッパの駅に降り立ったら、まず最初に足をむける場所。 それが、ツーリストインフォメーション。 i マークが目印。 駅構内もしくはその至近距離にあることが多かったと思います。 大きな都市では、 駅以外にも町の中心部に幾つか専用センターが設けられてたりも。

帰国後気がついたんですが、鉄道案内所としての i (インフォメーション)も ツーリスト・インフォメーションとは別に駅には存在する仕組だったようです。 当時わたしは、その二つをひとまとめに i (ツーリスト・インフォメーション)と思っていたらしい。

ツーリストインフォメーションの仕事には多くのものがあるわけですが。 私たちがお世話になったのは、こういったあたりです。

宿の手配は、代表的な仕事といいますか。 少なくとも、旅人にとって、まず思い浮かべるのはやはりこれだと思います。 手数料が必要になるケースが多いです。

(中には、宿代の安さから考えると、 決して安くはない手数料加えるのを可哀相と思ったのか 本来必要なそれを、いらないよ、といってくれた所も幾つかありましたが)

しかしそれも、プロというか専門家が こちらの要望にそったものを多くの宿のなかから てきぱきと選び出してくれることを思えばやむを得ないと言えます。 初めての土地で自力で探すのとは 情報量の差はいうまでもありませんからね。 コブレンツのように、思いがけず i の威力を思い知らされることもありました。

基本的に、何処の駅でも 必ずといっていい程、インフォメーションはあるのかなぁ?
ただ、今にして思えば、 中規模以下から田舎の小さな町の駅クラスにあったのは i (インフォメーション)という 鉄道関係専門の案内所の方のみだったんでしょうか。 インフォメーションはあっても、 宿予約は行っていないケースも多かったですから。

そういった駅の場合は、紹介のみしてくれたりします。 後は、自分たちで現地へ出向き折衝しろというわけです。 もしくは、ホテルリストが作成してあり、それを渡してくれる駅もあります。 この場合も、それを参考に自分たちで当たってくれということでした。

本当に小さな町になると、インフォメーションすらない駅も実際はありました。 どれだけ探しても (というか、見渡すと駅の全てが目に入るくらいなんですがね) おなじみの i マークが見つからないわけです。 どんな小さな駅にも絶対あると思っていたので 意外な気持ちでしたね、そのときは。

■ 千差万別

ひとくちに 同じ i マークで飾られているといっても。 便利といえば便利ではあるにしろ、実際は千差万別はなはだしかったりします。

頼りになる所、ならない所。 親切な所が多いのが実感でした。 中には本当に親身になってくれて申し訳ない気がする人も多いくらいです。 反対に?、ひどく素っ気無い所やとりつくしまも無い所も勿論あります。 ひと言でまとめられない、というのが正直なところでしょうか。

中には、殆ど機能していない所すらありました。 しょっちゅう無人化するわ、ごくまれにいたところで投げやりだわ―。 はっきりいって、近寄るだけ時間の無駄?!というトンデモないケース。 もちろん、殆どの i はそんなことはないのです、念のため。 そんな最低条件を“全て”満たしていたのは……

そうだよっっ!! ローマだよっっっ!!!

ちなみに、ローマの対極にあるのが。 ベルギーはブリュッセルの観光局運営の方の i でした

■ ホテルリザヴェイションあれこれ

“Cheaper one, please ”―これは、私たちの口癖でした。

i に着くと無意識のうちにまず口をつくほど、 体にしみついたセリフと化していたというべきでしょうか。 “安くてぇ、安全でぇ、快適でぇ”、 というのが、いつもの決り文句だった気がします。 時には、それに“駅から近くてぇ”が加わることになります。

そんなむちゃ通るわきゃねぇだろ? そんないい条件の格安宿あるわきゃねぇーだろ?と 係りに一喝され真剣に取り合ってなんかもらえない― ように思ってしまいそうですが、普通では。 だけど、実は、そんなこと殆どありません。

だいたいは、そのあつかましい?条件を 当たり前のように聞き入れて、出来る限り近い宿を それこそ一所懸命に探してくれる (人が多い)。 頼んだこちらが、驚くぐらいです。拝みたくなります。 でもって、案外 それをかなり満たしてくれる宿も実際あるもんなんです、ハイ。 あなどれません。

“安けりゃ安いほど嬉しい (わがまま)”、と大胆な要求したところで、 依頼客を見下したり足元をみるようなことは、 絶対といっていいほどありませんでした、知る限り。 下手に見得はって格好つけても 相手は何も気にしてないので損するだけだ、と直きに気がつきました。 で、私たちも明るく?正直に堂々お願いするようになったんですよ。

よくよく考えたらすぐ得心できる話です。 寝袋をリュックににくくりつけた 欧米人の汚い?バックパッカーの王道者たちの相手を 死ぬほどしてきている人々なんですね、彼らは。 そんな旅行者に慣れてるのでした。

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