900915
26時間近くの旅を終えた列車SUD-EXPRESSが停まった。窓の外をみやる。 まだ朝の9:30を過ぎたあたりだ。
ま…まさか、ここ…ここじゃないよね?
二人はどちらともなくお互いに確認しようとする。 それほどひなびていた、ここがポルトガルはリスボン、サンタ・アポローニャ駅(SANTA APOLONIA)だった。 コンパートメントの扉を開き、“着いたよ!”と教えてくれた青年、あなたは誰? 礼を言いつつあわてて降りる。
まるで地面から虫が涌き出るが如くバックパッカー達がぞくぞくと車両から降りてくる。 ダッシュしたつもりにもかかわらず、駅内のexchange(両替)の前は “ぎゃーっっ”と叫びたくなるほど長蛇の列がすでに。それも不思議なくらい遅々として進まない。 が、そのことに疑問を持つに至るような奴は我々だけのようだ。 みな何かおそろしくのんびりとしており、 先ほどから自分たちがまったく1cmすら動いていないことなど気にもとめていないようだ。 イラツくのは日本人のみかよ…なんかイヤんなるなぁ。そこはかとない敗北感につつまれる。 どうでもいいが、ここのexchangeは大馬鹿野郎である。レートが鬼のように悪い。 ショックと怒りを感じてしまう、着いて早々だというのに。 ポルトガルは物価が安いと聞いていただけにかすかではあるが前途に不安を覚える。
とにかく両替を済ませたら、数日後に向かうスペインはマドリッド行きの手配をすぐに済ませよう。 スペインでは夜行のコンパートメントは混みあうらしい為、クシェットを利用することに。 この手のことは最初に済ませておくのがコツ。というか後が楽になる。 予約しておくことで当日焦ることもなく気分的にラクになれるし、 チケット予約の為だけに再度駅に出向く手間も無くなる。
げっっ。もう昼前ではないか。駅からまだ一歩もでていないのに。 したことといえば両替と切符購入だけ…。
しかし。この国の通貨システムには1の位は存在しないのだろうか…。 理論上は1escは存在するが、実質流通はしていないのか?? esc(エスクード)という単位は常に四捨五入いや常に相手側に都合良いように切り上げ下げされ、 0 or 5escとして存在するのだろうか。 どうしてこんな意味不明な疑問を抱いたのかというと…。
どうして発行もしていない通貨をレシート上では表記するのか。いかん、謎すぎる。 いきなり変な国だぞ、ポルトガル。 ???という思いにかられつつも、取引相手が相手(公的な存在)だったのもあるし、 日本円に換算した場合の1escの額を思うと正直、“ま、いいか、面倒くさいし”状態に。 その後、実はちゃんと1escから存在していて(当たり前なんだが…) この不可思議さは単なる彼らのおおざっぱさによるものと理解するに至るのだが。
petty cashbook | ||
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両替 | +5,005esc | サンタアポローニャ駅構内 BANCO FONSECAS&BURNAY |
US40$(20$x2)(レート:138.785)→5,551esc但し手数料含(45esc@500esc) | ||
レシート上は5,006escだが受取は左記参照 | ||
クシェット代 | 4,415esc@2名 | 駅内窓口にて予約。マドリッド行き夜行LUSITANIA EXPRESS。2等 |
レシート上は4,413escだが釣銭端数から左記支払っている。 |