900923

WE ARE ALL ALONE 2

モロコシの中に入りこんで思ったことはまたしても自分を驚かせた。 __なんの疑いもなく受け容れていた、例の彼の motivation が信じられなくなったのだ。

嘘だ、絶対違う。
これはそんなものから生み出されたはずがない (しかし、この根拠の無さが恐ろしいが)。

私には何か、 この教会が篤い信仰心云々から生まれたもの、 には到底思えなかった。

それならもっとフツー?のモノになるはずだ。

誤解を恐れずにハッキリといおう。 魔的な匂いの方を感じてしまうのだ。

再び自分の抱く思いに頭を抱えてしまう。 でも、そう思えるのだからしかたないではないか。

擬似天国?を称しつつ 魔界を創りだすこの人はやっぱヘンだ (ああ、失礼すぎる>じぶん)。

ただ、どちらにしても、と思わずにいられなかった。 何百年後?かに“もし”この建物が完成したとしても、 彼の思いはすでに伝わる術を失っているのではないだろうか。

失礼千万な物言いではあるが、 ガウディの“ガ”の字も知らない、彼の人となりも知らぬシロートの戯言と許してもらえるならば、 現在すでにもうそうなっている気もする。 (勿論、ガウディの遺志をついで、気の遠くなるような地道な作業を続けておられる 建築関係者の方には心から敬意を表します。別問題なので誤解しないで欲しいのです)。

完全にこの“もろこし村”は バルセロナの町から浮いている。

きっとここは 『異界』 となる運命を 予め決定づけられているのだろう。

__その場にはいりこんで得た 私個人の感想ですが。

どうして私は実物のガウディの世界に触れると 自分でも予想しなかった方へ イメージがとんでいってしまうのだろうか。

それも、とんでもない明後日の方へ… いや、いやっ。泣くぞ、もう。

“ガウディ?__大ぃ好きぃ〜”
と無邪気に言えなくなった自分が なんだか哀しい、とほほ。

でも。

天高く腕を伸ばした結果が魔界へつながってしまったことが 実は意識的なことなのか、もしくは彼の悲劇なのか。 それは判らないけど。

⇒ WE ARE ALL ALONE 1

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