900923

旅路の果て

Sagrada Familia を出たところの向かいには、またもやセブンイレブンが!
さすがに、日本の会社じゃないのかも…と思い始めた。
(スペインではよく見かけたのです。 当時のわたしは日本オリジナルのコンビニだと何故か思いこんでいた)

ひとまず、シュゥエップスのオレンジと私の生命維持装置たる (not おおげさ) 必需品のミネラルウオーター (1.5l) を購入する。 前者は昔日本でもリンゴ・スターがCMに出演していたが、 今ひとつ定着できなかったみたいな英国ブランド。 なお、友人はパリより引き続きの我らの2大定番のひとつのショコラドリンクを飲んでいる (もうひとつは言わずと知れた YOP だ)。

さあ、ファイト一発?改めて気合を入れる。 ここから Parc Guell (グエル公園) までの歩きなのだから。 現在地は町のどちらかというと南に位置し、公園は反対にかなり北になる。 地図を見ても直線距離とはいえかなりあることは想像にかたくない。 がんばろう!←当然であるがやはりメトロのメの字も浮かんでないらしい。

余談になりますが。 日本で出会ったバルセから来たという留学生の女性はこの間を踏破したことに絶句してくれた。 絶句する話、らしい。自分たちでは感心こそすれ疑問に思うことは一度もなかった…

さすが。あっぱれ日曜だ。

はじめのうちは、 例の (私たちには全く謎の)  Merce 90 のイベントの一環か?どうかの 理由の分からん、 装飾を施し (まくっ) た車の仮装行列や そのフェスタ関係者や参加者等の姿も 見かけはしたものの。

北上するにしたがってひとけすらなくなる。

立ち並ぶ店は全て 休業の札をぶら下げている。 整然とした綺麗な通りなのでさすがにゴーストタウンとは思わないが…。 とにかく、通りに響くのは二人の声のみ、という世界。 この時期には、もうこの日曜日のあまりの静寂という状態にはだいぶん慣れてもきていたが、 欧州入りの始めの頃は、話しには聞けど面食らったものだった。

街角ウオッチング (但し、活気無し) しながらそれなりに楽しみつつ… ではあるとはいえ、それでもかなり遠い (だから当然だ、っつー)。 殆ど、バルセロナ五十三次の世界と化している。

辺りの光景はしだいに郊外へと変りのどかな雰囲気を見せてきたようだ。 そして、やがて道は高台へと向かいはじめる。 グエル公園もまた町を見下ろせるような高台にあった。 モンジュイックの丘に比べるとマシとはいえ、ずっと続く上り坂は結構疲れる。

坂のどこかで朝顔が紫の顔を幾つかのぞかせている。 が、今はもう夕方なので夕顔かもしれぬと思い直す。 疲れている時にこういうものに出くわすと 少しだけどホッとする。

上の方に大きな観光バスが見えてきた。 そろそろらしい (でも、歩いているやつなんて誰もいない…)。

ふうふう言って着いたその高い処はガウディの世界を伝えていた。 一時間ほど歩いていたようだ。もう夕方。結構広そう。 珍しく (苦笑せざるをえないが)、ガウディ作の中でけっこう気に入ってしまったところだった。 今にして思うと、広大な屋外のあちらこちらに散りばめられている、 という造りだったせいかもしれない、とか思うのだけど。 その風通しの良さが密室性を薄れさせ濃度 (何のだ?!) も中和させていたのかもしれない。 もちろん、このときには、
“あ〜〜、ここは気持ちい〜や〜”
__ぐらいにしか思っていなかったにしろ。

グエル公園は猫の森__だ。
なかほどの見晴らしのいいベンチなども置かれた一画はにゃあ達が実は主である。 それこそ呆れるくらい うじゃらうじゃら とうろついている。 みな野良風。それに乗じた捨て猫もあるのかもしれないが。 彼らは何処からきて、そして何処へゆくのか。くつろぐにゃんこ達には大きなお世話だろう。 そんなこと思うヒマあったら、なんか旨いモンでもくれ!、といいたげだ。 ここの彼らはみな逞しそうです。

⇒旅路の果て 2

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