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ハダカ ノ ツキ_Naked Moon

曲がりくねった道を走り抜けてく
黄色い夜のした
ハダカ ノ ツキ が見下ろしている
黄色い烏の群れのした
Here she comes
定刻どおりが身上さ

ハダカ ノ ツキ が支配する
黄色い猫は オマエ を見ている
逃れたければ____
地下鉄に乗ればいい
だけれど 気をつけなくちゃいけない
赤い爪した 運転士に

だけれど 見つかったら仕方はない
途中下車も 仕方がない
ハダカ ノ ツキ からシャンパンの雨
降り立ったのは 砂の降る街
遠退いてゆく赤い爪の運転士の
含め笑いでつぶやく 『Good luck !』

砂の降る街で最初に出会ったのは
銀の髪した 占星術師
今夜あたりには月も
砂のあいだから顔を出すという
もちろん それも ハダカ ノ ツキ だろう
吐き捨てると にやり と笑う

『 よくご存知で。
まあ ハダカ ノ ツキ に
魅入られてる御仁だ
それも当然かもしれんな 』

殴りかかろうとした時には
占星術師は もう 黄色い砂にその姿を変えていた
いつしか そのむこうに
ただ 墓がいくつも並んでいた
十字架(クロス)に黄色いリボン結んで

ハダカ ノ ツキ がつつみこむ
黄色い夜に流れる Night Music
逃れたければ
地下鉄に乗ればいい
ここは 何もかにもが変哲なく
すべては緩やかに時を刻む

もう忘れてしまっていた
いったい 何時から眠っていないのか
そっと指で目蓋を閉じてみる
だけれど その指が凍りつく
ハダカ ノ ツキ を御存じですか と
隣で囁くオトコ の爪は赤い

曲がりくねった坂を駆けあがる
黄色い夜が溶けてゆく
ハダカ ノ ツキ が音もなく
水銀灯を貫いてゆく
坂を登りきったところでは
少女がやはり待っていてくれた

さし伸ばされた 華奢な腕の先
銀ににぶく光る鳥篭をさげている
少女は スキップして坂をおりてゆく
流行り唄をハミングしながら

銀の柄に うっすら残る 少女の体温感じながら
スキップしてゆく後姿を見つめてる
銀の籠の中では 黄色いカナリアは
てんでかってに好きに謳う

黄色いカナリアを殺した
ナイフでその腹を切り裂いてゆく
そこに埋め込んであったものが
うっすらと 赤く 滲んでゆく
どこからか 現れる 黄色い猫 ゆっくりと夜に融ける
ハダカ ノ ツキ を埋め込んだ
黄色いカナリアを咥えて

things left behind