耳をすましてごらん
ほら 聴こえるだろう
夢が 果ててゆく音だ
ごらん 終わってゆくよ
少し歪な金属音でね
耳をふさいだ指をはなして
聴こえないふりするのはやめて
だいち そんなことをしても無駄だよ
夢の砦が崩れてゆく
無駄だよ
巻き立つ砂煙のなかになんか
明日の破片はみつからない
何処にゆくの ?
ヒトの海のなかへ からだをすべりこませて
あなたは 群集なんてオブジェになれっこないのに
まるで 化石の残骸に迷いこんだ猫みたいだよ
教えてあげられない
何処にも そんなすきまなんてないよ
あなたが肩震わせて泣けるような
傷ついた猫よ
聴こえるはずだよ
夢が果てゆく残響が
あなたの残したひっかき傷が痛み出す
何処へゆくの ?
誰もが あなたの柔らかな耳を踏みつける
あなたは 群集なんてオブジェになれっこないのに