てまねきしてるよ
誰?
てまねきしてる
何処から?
さぁ
たぶん明日がいる場所から
#あさってのこちらがわ。 - LAZY CRAZY BLUE::memorandum - からログ移行分
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てまねきしてるよ
誰?
てまねきしてる
何処から?
さぁ
たぶん明日がいる場所から
#あさってのこちらがわ。 - LAZY CRAZY BLUE::memorandum - からログ移行分
ほら 見てみろよ あの男
さっきからずっと あそこでああしてる
マドリッドの逃げ場のない 白い日差しの下で
ただじっと 身じろぎもせずすわってる
ほら 見てられないぜ あの男
奴の前においた アイスクリーム眺めてる
さっきすぐそこのスタンドで あの金髪女から買ったのさ
ただじっと 触れもせずすわってる
教えてやろうか
あの男はアイスクリームになっちまう自分を夢見てるのさ
ただ見つめつづけて願うことつづければ いつか
バニラの香りにつつまれて ともに融けてゆけないかと
マドリッドの強すぎる午後の太陽が ほら
奴とチョコチップの入ったバニラアイスをてらしつづけてる
かつて同じように アイスクリームをみつめつづけた男がいた
そして 本当にアイスクリームになって融けて消えた
会ったこともない 俺のおじさんが昔話してくれた
きっと奴も そいつみたいになりたいんだろう
ほら 見てみろ 汗まみれでなのにまだ 静かにすわってる
誰か かわいそうなあの男に言ってやってくれないか
無駄なことはやめたほうがいい おまえにはまだ時間はあると
気がつかないか あの全然融けないアイスクリーム
そこには例の男が閉じこめられてる だから永遠に融けない
きれいさっぱり解けて消えてしまいたかった男は
アイスクリームの中で生きつづけねばならないと知らなかった
永遠なんてくそくらえと思っていたのに なんて皮肉な結末
ほら あの真昼の太陽のしたですら融けないアイスクリーム
やつは いままでもこれからも ずっとそこさ
ほら 見てやれよ 叶わぬことすら知らぬあの男
永遠に融けないアイス 永遠にあの男も融けることは許されない
誰かあの男に 俺にかわって言ってやってくれないか
アイスクリームの中でただ いまもありつづける俺にかわって
万華鏡を拾った
覗いたところで 目が醒めた
仕方がないので
壊れないよう そっとポケットに沈めた
ポケットは膨らんだりはしない
だって 夢の中で拾ったものだから
いつものように 町へ出てみれば
いつものような町が そこに
いつものように 佇んでいる
かってしったる町だから
目を瞑ったままででも 大丈夫な 歩きなれたこの町
角の花屋がこの頃は
トルコキキョウであふれかえっていることも
だからもちろん しっている
目を瞑っても 歩けるほどの町だから
ふと 戯れに 目を開いて 歩いてみれば
そこにあるのは 見たこともない 知らない何処か
トルコキキョウが香を放つ はずの花屋はもちろん
昼寝に最適な あの 公園のオレンジ色のベンチも
名前を聞いたことすらない 町の名士とやらの
ちょっとくだらないブロンズすら 何処にもない
本当は 好きな廃墟だったはずの何処かで
わたしは 立ち尽くす 途方に暮れながら
妙な男が ひとり 見知らぬベンチに腰かけている
あそこは 確か本当は花屋だったはずなのだ
見慣れたはずの 見知らぬ町を さまよい歩く
花屋だったはずの角に 戻ってみれば
あたりはもう 夕暮れている 知らない何処かにも関わらず
男はまだ 腰かけたままだ 驚いたことに
途惑うわたしの顔を眺めながら 男は静かに万華鏡を差し出す
何故だろう 可笑しなくらい 穏やかに会釈しながら
落し物ですよ――
わたしが慌ててポケットに手を突っ込んでみれば
なんということだろう
無くなっている 夢で拾った万華鏡が
ちょっと覗かせてもらいましたよ――
そういいながらも男は
何が見えましたか と問うわたしの声は聞こえないふりをする
わたしは ずっと ここにいるのです――
朝も昼も夜も ここに こうしているのです――
それでは何時眠るのですか とわたしが問えば
ほんの一時こちらを振り返るのだが また静かに前をむく
わたしは 眠らないのです――
眠ることを やめたのです――
眠ったまま もう二度と 目醒めぬことを わたしは願うのに――
やはり 次の朝には必ず 目醒めてしまうことが 辛いのです――
ならば 眠らなければ よいのだと 気がついたのです――
そうすれば 目醒めて 未だ終われぬ事を悲しむこともない――
わたしは 何時から眠っていないのか もう忘れてしまいました――
あなたは もう わたしに遭うことはないでしょう――
けれども わたしは ずっとここに こうしているでしょう――
何が見えたのか 気になるならば
ご自分で 覗いてごらんなさい 男はわたしに向きなおす
男の目が 何故だかとても優しいことに 気がついた
万華鏡を そっと 覗いた
万華鏡を そっと覗いた
何が見えましたか 男が微笑んだところで 目が醒めた
仕方がないので
壊れたりしないように またポケットにしのばせよう
だけれど
万華鏡なんて 何処にもないのだ
さっきまでは全く気がつかなかったのだが
いまみると 私の影が戻ってきていた
影がいなくなってから だいぶんと経ったような気もするが
それが何時かを 厳密に思い出す意味はないだろう
真夏の白いひざしのもとで
私の影が 私の動きを思い出そうとしている
あまりに久しぶりなので いささか戸惑っているらしい
時にいくぶん遅れ気味になり 時にあわてて先走りする
ああ 君が帰ってくるなんて思っていなかったよ
君はきっと教えてくれることはないだろう
どうして再び私の影に戻ることにしたかなんて
きっとたくさんのところを旅してきたんだろう
君はすこし土ぼこりつけて
おまけに何処か知らない国の風を吹かせてさえいる
その頭に巻いているものはなんだい
ほのかに香るその薫りは何処でさらってきたんだい
月夜にキャラバンが君とともに旅しているのが見える
今晩はおあつらえむきの満月だ
夜は長い 話して聞かせておくれ 君の今日までを
そして君が訪れたに違いないあの砂漠の地を
懐かしいあのただ広い砂漠に咲く薔薇を
あの 遠い何時かに私が生まれた砂漠へ誘っておくれ
君がいくぶん私の先に映っているのは気がついてるが
影をなくした生活にも飽きてきたんだと 私はつぶやく
悪いけれど 影をつれて歩くことにしたのだ これからは
太陽は もう すっかり疲れ
色褪せ 古びた 写真 となり
そして――朽ちてゆくのだろう
太陽の いない 暗闇(ここ) で
わたしは ただ 2本の足 で
そのなかを 歩いている
しばらくゆくと そこには
誰もいない――そう思えた公園が ひとつ。
ふと 通り過ぎようとしたのだけれど
そこには 明るい こども達の わらい声
すこし 驚いたけれど
すぐに 理解ったのだ
" むかし 本当に 公園(ソレ)が 欲しくってたまらなかった頃
よそへ行くたび あるじ顔した 偏狭な女達に 追い出された
じぶん達の 公園がなかった
あの頃の わたし達 "
そう―あの頃の わたし達
―闇(いま)は ブランコも 砂場も 彼らのものだ
いつものように バスに乗りこむと
ひとりの男と ひとりの女と ひとりの老人が
ほかに――誰もいない――そう 思えたのに
ただ 立っていた 吊革も持たずに
わたしは ゆっくりと 腰かけて 窓をみる
頬杖を ついて
しばらくゆくと
ゆっくりと むかいの 闇の穴から
同じ―そう 思えたバスが 擦れ違う
ふと のぞいてみると
誰もいない―そう 思えたバスは 満員で
窓際で 頬杖ついてた
不幸の わたしが 微笑浮かべて
5人しか 存在(い)ないバスの
幸福の わたしに 会釈する
うすくれないの
はな におう
きみ ささやいてよ みみのうち
きものなどは ぬぎすてて
いざなう さきは
とうげんきょう
冷たい 氷の 行く末は
花咲く 都と 思えてならず
紅い花さく その先は
悲しき さだめと 思えてならず
わずか 一糸の 後れ毛も
揺れて 惑える 春の宵かな
かみしめたる
くちびるに
うっすら 紅が
まいまする
たれる まえがみ
"堕夢" の おくりび
なのに なに おう
しょうわ の ぶんし
時計は とまった
あんたの心の鐘がなる
あたしの心の鈴がなる
狐の瞳(め)した 宵だから
不協和音も ここちよい
さよなら さよなら
あいしていたよ
指さきから こぼれてゆく
すべてのものたちよ
サーカス小屋も もう終わり
ハロゥ ハロゥ
あいしているよ
奴は言ったさ
『トコロデ キミハダレ?』
午前三時の夏だから
何がおこっても ごく自然
身をゆだねるのさ 眼は閉じず
海を 渡ろう
蜥蜴にのって
三日月の夜
一人の賢者が現れる
彼は 東の涯てより訪れる
きっと風がそよぐだろう
砂煙もすこしはたつだろう
言葉少なく 賢者は風に吹かれる
三日月の夜
黒い髪した女は 窓辺にたつ
彼女は 鈴の音を鳴らす
銀にひかる鈴を7度響かせるだろう
蒼いシルクの紐つけた鈴で
遠くをみては女は風に吹かれる
三日月の夜
杖をついた賢者は想い出す
捻れて消えたはずの過去すべてを
風に唄う鈴を鳴らす女を
少しだけ立ち止まった後
彼は西への旅をつづけるだろう
リラの葉に ひとつぶの涙を残して
天国まで あと10分
準備は すべて 整ってしまった
何もしらない きみが
何もしらされていない きみが
真昼の陽炎のように ゆらめく
陽がまぶしすぎたせいだけじゃない、きっと
そんなきみから 目をそらしたのは
天国まで あと少し
だけど
きみは ここにずっととどまるのだから
―― さよなら
天国まで あと1分
苔むした 楽園の扉が開く
いまさら 何を問えば いいのだろう
声帯を潰されてしまった このわたしは
ただ ただ 咳きこみつづける
せめて
そうして 抗うことだけが
何もしらない きみとの つなぎめと思えて
天国まで あと僅か
―― さよなら
天国まで 数十秒
昇天ラッパが 響きわたる
妙に俗っぽい門番が
口元いがませて 笑う
天国の扉が たちはだかる
いまさら 何と言えばいい
天国行きの切符を忘れたなんて
きみは やがて きづくだろう
靴の踵の下からあらわれる
いちまいの ちっぽけな切符に
天国まで あと一秒
門番は両手をあげて首をすくめる
空は 妙に あおくて はてない
切符を忘れたわたしは どうなるのだろう
門番は
困ったような面白がるような顔をしてる
きみは やがて きづくだろう
靴の踵の下で キラキラ光る
いちまいの 古びた切符に
わたしは 夜を愛す
漆黒の天鷺絨にくるまれて
暗黒に 身をはべらす
うつろいゆく雲よ 歌をうたへ
夜にわたしは蘇生する
砂に溶けた宮殿へも 翔べる
そこには 夜の色した髪もつ王女さまが
いまも 孤とりで 佇んでいる
物憂げな夜の色した瞳は何処を見つめる
しばし 王女さまの話相手となれば
砂の地平線に 流星雨が降りそそぐ
それでは 王女さま
一夜の宿の御礼です
遥か遥か遠い異国の物語などを
果てしなく続く闇の中で
底なし沼の虚空のなかで
すべては ただ一瞬の戯事でしかなく
星が瞬きひとつする間に
わたしは 何処からか現れいで
わたしは 何処かへと 消える
そして だけれど 夜はつづく
夜は 終わらない
わたしは 夜を愛す
星座の想いに ゆっくりとつつまれて
鎖から さあ 解き放たれよう
千里眼の風よ 教えておくれ
おまえは 何を見ている
嵐が 訪れても 気にはしない
雷が 地に光走らせても 動じはしない
わたしは ここで 見つめつづけているだけ
見晴らしのよい部屋からずっと
窓のそとを みわたしている
はじまりとおわりを ここで眺めている
うつろいゆく 時の流れに 楔うちこむ要はない
すべて 楼上の御伽話
それは砂のうえに建つ
ベルが鳴り響く
走り出す幾万もの足の群れ
いつもの殺風景さが嘘のようで
立ちどまったわたしを
胡散臭そうにみた 何処かの誰か
あなたは誰 ?
何処へむかっているの ?
ひとにぶつかってゆかないで
ひとの足を蹴飛ばしてゆかないで
わたしはここに立っていたいの
できることならこの場に ぺたりとしゃがみこんで
つぶやくように 口ずさみたいの
何処か知らない国の言語(ことば)で
だからどうか
わたしの唄う邪魔をしないで
ベルが鳴り続けている
埃舞い立つアスファルトの上で
しゃがみ続けてる
青く血管の浮きでた手で
じぶんの両肩を抱きしめる
だけど 指の震えは止まらない
だけど 親指は小刻みに動き続ける
一秒も止まることなく
そして うつむいて見つめ続ける
アスファルトの黒いぶつぶつを
さようなら
わたしは行かないの
城壁のなかで 誰かが唄っている、
半音が上がったハーモニカに合わせて
橋の上で子犬を拾った、
紫のしっぽをもった
そして 静かに全ては崩壊してゆく
それは音もなく
なぐさみなど
もう 誰も必要としない
叫び声をあげながら立ちすくんでいる
見つめているのは あなたの姿だけ
気まぐれな天気予報官は
明日の降雨量を気にしてる
そして 静かに泡沫に溶けてゆく
それは音もなく
唄ってよ 吟遊詩人 !
うつつとのはざまに在る城壁のなかで
煙り燻るなかで
天国への階段を踏み外した我等のために
星降る夜が 3時を告げる
窓から射しこむ月の光を浴び
巨大な扉に姿かえた鏡台の前で
月の光だけが射しこむ 午前3時
真新しいガラスの靴にそっと足をすべらす
紫水晶の布を素肌に纏って
扉の前で呪文を3度つぶやいてみる
何処かで鈴の鳴る音がしたら 鍵を閉めて
そっと 静かに瞳を閉じて
ラヴェンダーの匂いに身をまかす
水先案内人が手をとってくれたなら
またそっと 瞳を開く
そこは 金色に光るゴンドラの上のはず
水面に浮かぶ幾百もの星の群れ
長い髪をそっと浸してみれば
星たちが愉快そうにおしゃべりしてるのが聴こえる
水面にひろがりたゆたう髪のなかで
きらめきながら 星の子たちが踊る
果てなくつづく運河をくだってゆこう
ゴンドラに乗って耳澄ませれば
ウンディーネの唄が聴こえだす
過去も未来も現在も
全ての時間の約束事のない運河の上
ゴンドラは月の光でゆらめき進む
果たして何を夢見よう
今宵 水晶の月のもと
ゴンドラを漕ぐ音だけが響くなかで
水先案内人は穏やかな笑みを浮かべて
ときおり 遠くを見つめるような瞳をしたあと
かならず 少しはにかんだように笑い舵をとる
背ぃ高のっぽの案内人は
心に響く 何故か懐かしい声で
問わず語りに 星の神話をはなしだす
星が降る夜のなかを
いつまでもつづく運河の上
金色のゴンドラに乗って 星の記憶に髪を揺らす
寡黙な案内人の影がのびてゆく
握りしめた左手を ゆっくりと ゆっくりと
なにものにも気づかれないよう
冷たい水に潜らせてゆく
みっつ 数えたら そっと 手をひらげてしまおう
沈んでゆけ ゆっくりと沈んでゆけ
鈍く光をたてながら 何処か深くおちてゆく鍵
さようなら さようなら
ゴンドラに頬づえついて 瞳を閉じて
声にならない声でつぶやいてみる
水晶の月の光のもとで
色白の長い睫毛をした案内人は
静かに 唄いはじめる
それは 今まできいたこともない 不思議な唄を
懐かしくよく響く声で 少しうつむきかげんにはにかんで
それでは 耳を傾けるとしましょう
水晶の月の光を浴びながら
今宵はそっと瞳を閉じて
水晶の月のカケラでできた
ちいさなゴンドラに揺れて