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Black bee & White Bee : archive

Monday, May 05, 2008

dance.

津波がやってくる
真夜中の海を
高く高く聳え立ち

闇を飛ぶ鳩の翼が濡れている
狂ったように飛ぶ鳩は濡れている
あの濡らす翼を照らす光は何処からさす
月がなくなった夜を照らす青い白い光

君を探してたんだと
僕の脇腹辺りから叫ぶ声がする
愛があるならどうか僕に教えてくれ
狂ったように叫ぶ僕は脇腹をカクカクと揺さぶられる

この部屋には何もない
僕が独り腰下ろすガタガタキイキイ鳴る椅子だけがある
片手で頬杖ついてる僕は大きく開いた目で見ているんだ
カーテンのない窓はある
ガタガタキイキイ鳴らす椅子と同じ色した
木の壁と木の床はある
それと僕だけがある
僕の脇腹ではずっと鳩が翼をバタバタさせている
濡れた翼は津波を呼んでそれは僕の脇腹の中にだけどあって
だから僕の脇腹はカクカクと振動しているんだ

君を探してるよ
愛があるならその光で僕を今一度照らして
月が僕を忘れてしまったこの闇の中でさえ

重荷すぎるかい
だから君は僕に探させ続けるままここに僕を残すのかい

僕は踊っている
津波がやってくる真夜中の海の見えるこの部屋で
ガタガタキイキイ鳴る椅子に爪先立ちで
君がこなくてもどちらでもいい
鳩が僕の脇腹の皮膚をその濡れた翼で破るまで
僕は踊っている

#あさってのこちらがわ。 - LAZY CRAZY BLUE::memorandum - からログ移行分

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Saturday, March 10, 2007

骨をとかす

きみはわたしの骨をとかす
わたしの骨だけを
ゆるりと
なめるよう
きれいさっぱりに

骨だけをとかす

きみはわたしの両の腕の皮膚をつらぬく
わたしの皮膚のなかへ
とがり
きりきざむよう
それはこれっぽっちも 優しくなく

皮膚の底へ傷をつける

わたしの皮膚は痛みで揺られ
なのにとけだした骨に夢をみる

ああ やっとわたしは消えることができる
やっと 長く長く待ち望んだ日がくる
かつて土の中でさえ朽ちること許されなかった骨が

きみはわたしをその大きな両の腕で抱く
声も音もなく ただじっとその腕で
きみのあまりの慈悲に
きみのあまりの愛おしさに
あまりの刃の如き優しさに
ようやく気づいた時 じぶんの骨のとける音をきく

骨をとかす
骨だけをとかす

#あさってのこちらがわ。 - LAZY CRAZY BLUE::memorandum - からログ移行分

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Sunday, February 04, 2007

鳥の俺。

何でだ
俺がどうして空を飛んでいるんだ
人間だろ 俺
鳥なんかじゃねぇだろ
何でだ

ゆっくりと目を向けてみた
なんてこった
俺の腕とばかり思っていたのは翼だ
じゃあ 何処へいったんだ 俺の腕は

慌てるな
思い出せ
ゆっくりでいい
焦るとろくなことはない
俺の記憶はしっかりしてるはずだ

間違いない
ついさっきまで俺は
いつもの格好でいつもの町を歩き
いつものように帰宅して

そりゃ
仕事にもうんざりしていたさ
空を見上げて 鳥を見ては
あぁ 鳥はいいな 鳥になれたらいいな
そう思ったりしたことあったよ
でもすぐにそんなこともまた忘れちまった
だいたい 鳥になんかなれるはずないだろ

なのに
何でだ
どうして 俺は いま 空を飛んでるんだ
右を向いても 左を向いても
前を向いても 後ろを向いても
いるのは 鳥ばかりじゃないか
冗談がすぎる

なんだ あいつ
さっきから俺を静かに見ながら飛んでいる
どうしてだ 俺の横へ並ぶ

あぁ わかるよ (何がだ)
誰だって気づいた時は混乱するんだ (いったい何がいいたい)
俺もだ (まさか)
俺も人間だったから わかるよ (!)

俺は思わず口走る
お前は鳥だろ
俺は違う
俺は 人間だった

やつは何だかとても切なげな瞳で頷いた
そうだよ お前は人間、だった
そして導くように ゆったりとまた羽を上下しながら
俺の前をゆきはじめる

違う
どうして だった なんて言っちまったんだ
そんなの 単なる言葉のアヤだ
それぐらいお前もわかるだろ
人間だったっていうのならば
俺は人間だ 人間だった いや どっちなんだ
本当は

なぁ みんな いったい何処へ向かってるんだ
俺は それすら いまわからないのに
なのに 俺はもう鳥だなんていうのか
あぁ どうして なのに俺は飛べるんだろう
前からずっとこうできていたかのように

俺は人間だろ
人間の夢を見ていた鳥じゃないだろ

(未完)

#あさってのこちらがわ。 - LAZY CRAZY BLUE::memorandum - からログ移行分

Friday, July 19, 2002

Buried Alive in the World

埋められるのを 待っている
深く深く この世の始まりよりも まだ奥底へ
この身沈められるのを 待っている

太陽は 三日間 沈まなかった
鳥は その間中ずっと 羽ばたき続けた
当たらないと評判の占い師は
この世の終わりを喧伝したが
今更彼を相手にするもの ひとりさえなく
案の定 その結果は その名に恥じないもので
ありがたくない称号は 揺るぎないものとなった
その後 月は 七日間
闇とともに その肢体を横たえ続けた

埋められるのを 待っている
何時から待ち続けているのか 忘れるほどに
何故なのか 今はその理由すら思い出せないままに

夜に散歩をしていると
町のはずれの 四辻で 鈍く光るシャベルの槌音
湿った地を掘る連中を見つけた
男たちの背丈ほどはあろうかという泥の山
わたしを埋めるにちょうどいい穴らしい
連中に指示するあの男には見覚えがある
昨日の昼間に わたしの手を
その両手にて握りしめた あの影のない宣教師
まったく同じ髭をたくわえていたはずだ
そうか あの男か
何がどう 納得できる理由でもないが わたしは頷く



私は 埋められている
とても 注意深く とても 深く
もう 何も聞こえもしない
聞こえるのはただ
地を掘り進む 虫たちの音と
この身体が 土に融けゆく音だけらしい

もう どれほど経つのだろう 埋められてから
何故 わたしは記憶に 未だ囚われているのだろう
もう どれぐらい 私の肉は 土に失せだしたのだろう
ああ 小さな石の欠片と 幾分湿り気帯びた土が
わたしの何かに そっと触れてくる
どうやら少し わたしの骨は 顕わになりつつあるようだ
何故 わたしは感覚に 今も繋がれているのだろう

とても静かな 底という闇の中で
静かに絶え間なく わたしの肉体が融けてゆく音
なんのへんてつもない 土へ戻る音
ああ あとどれぐらいすれば
骨もみな 融けてしまえるのか
いま 融けゆく音は どの骨なのだろう



埋められるのを 待っている
深く 深く
かつて 海の底だったに違いない 地の底へ
埋められるのを 待っている

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Wednesday, December 26, 2001

Oh Yeah !

うんざりする
さっきからこのラヂオは 雑音がひどすぎる
あまりにひどくて 何も聞きとれない
あまりにカンに触るので 何も他に聞こえないよ

ああ、それでなんだっけ
そうだ、そのとおりだ――
だからといってきみは

じぶんの耳元に拳銃つきつけることも できない
じぶんが蜂の巣にされてる姿を想像して
その甘美さとやらに酔う無責任さはあっても
それを現実として受け止める度胸なんて ひとつもない
じぶんが緩やかに廃人に近づいてゆくのも できない

ましてや
皺だらけのパジャマで街を歩けもしない

それは臆病なきみの人生とはまた違う人生だ
でも それはそれだけのことだ
できぬじぶんを嘲ることはしても
できた誰かを決して妬みはしない
多くのものが自らの無意識に蓋をして
できた誰かを羨み攻撃するだろうが
それには絶対加わらない
それが臆病なきみの せめてもの矜持というやつなんだろう

そうだ 全ては最低だ
うんざりすぎて もう 反吐すらでない
そして きみもまた 最低だ

そうだ 全ては最悪だ
きみは 結局 ここで いつか静かに果ててゆく
けれど 本当は ちゃんと解っているはずだ
だからこそ きみは唄うことを選んだんだよ
消滅できないじぶんの また来る明日のために

終わりにできないことを選んだきみは
また 今夜も月にてらされて眠る
終わらない日々をひきうけたきみの朝が また明日もくる

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Friday, November 30, 2001

校庭

いつもと変らぬ退屈な宵の方に
せめて背をのばし顔を空へむけることで
幾ばくかの身にまとわりついた鉛の跡を落とす

何処かの小学校からは懐かしい音楽が流れ行く
さあみんなおうちへ帰ろう
きっと暖かいばんごはんがじきに始まるからと

小学校の古びた校舎を夕焼けが赤くてらして
校庭に鉄棒が影をつくるのを眺めてる
そばには赤く小さな体育帽がぽつんと落ちている
まだゴムが白く真新しい帽子が落ちている

鉄棒で逆上がりをやめない少女の頬は真っ赤だ
口元をきりりとしめた少女がくるくるまわる
帰るところなどないあの子の赤いランドセルは
何処かで見た気もするけれど思い出す必要もない

ジャングルジムのてっぺんで遠くを見てる少年
手についた錆びを白い体操着でこすりぬぐう
掌に残る錆びの匂いにどこか悲しそうだ
口元きりりとしめた少年が足をぶらぶらさせてる
帰るところなどもう探すことをやめた膝小僧の擦り傷は
何処かで見た気もするけれど忘れるには理由があるのだろう

鉄棒の影だけがのびている
ジャングルジムだけが要塞のような影をのばしてる

やあ
ここでしばらくひとやすみしていっていいかい
ああ そうだよ
気がついたかい
わたしもまた 影をなくしたものだよ
きみたちとそうさ 同じさ

Wednesday, February 28, 2001

れくいえむ #2

葬りさった 想い出は
ふりかえれないほどに は
とほくは ないけれど
戻るためには
つらすぎる

Tuesday, February 27, 2001

読みびとしらず

もっていきようのない 悲しみなんか
どこかに捨てちまえ と いうかもしれない
でも ゴミ箱が みつからない
でも ゴミ箱さえ みつからない
(コンナコトヲ イチイチ カイテルナンテ バカマルダシ)

Tuesday, February 27, 2001

無言歌

いつも ―― そう いつも歩く道が
普段とちがうように
思へたことは ありませんか
なにひとつ 変わってなどいないのに
何処かが ちがっているのです

いつも ―― そう いつも窓を開ければ
飛びこんでくる みなれた風景
なのに
何処か不思議に思へたことは ありませんか

鏡に映したじぶんの姿
いつも ちゃんとじぶんがそこで笑っているのに
或る日突然
みたこともない 他人に思へたことはありませんか

Monday, February 26, 2001

ハダカ ノ ツキ

曲がりくねった道を走り抜けてく
黄色い夜のした
ハダカ ノ ツキ が見下ろしている
黄色い烏の群れのした
Here she comes
定刻どおりが身上さ

ハダカ ノ ツキ が支配する
黄色い猫は オマエ を見ている
逃れたければ____
地下鉄に乗ればいい
だけれど 気をつけなくちゃいけない
赤い爪した 運転士に

だけれど 見つかったら仕方はない
途中下車も 仕方がない
ハダカ ノ ツキ からシャンパンの雨
降り立ったのは 砂の降る街
遠退いてゆく赤い爪の運転士の
含め笑いでつぶやく 『Good luck !』

砂の降る街で最初に出会ったのは
銀の髪した 占星術師
今夜あたりには月も
砂のあいだから顔を出すという
もちろん それも ハダカ ノ ツキ だろう
吐き捨てると にやり と笑う

『 よくご存知で。
まあ ハダカ ノ ツキ に
魅入られてる御仁だ
それも当然かもしれんな 』

殴りかかろうとした時には
占星術師は もう 黄色い砂にその姿を変えていた
いつしか そのむこうに
ただ 墓がいくつも並んでいた
十字架(クロス)に黄色いリボン結んで

ハダカ ノ ツキ がつつみこむ
黄色い夜に流れる Night Music
逃れたければ
地下鉄に乗ればいい
ここは 何もかにもが変哲なく
すべては緩やかに時を刻む

もう忘れてしまっていた
いったい 何時から眠っていないのか
そっと指で目蓋を閉じてみる
だけれど その指が凍りつく
ハダカ ノ ツキ を御存じですか と
隣で囁くオトコ の爪は赤い

曲がりくねった坂を駆けあがる
黄色い夜が溶けてゆく
ハダカ ノ ツキ が音もなく
水銀灯を貫いてゆく
坂を登りきったところでは
少女がやはり待っていてくれた

さし伸ばされた 華奢な腕の先
銀ににぶく光る鳥篭をさげている
少女は スキップして坂をおりてゆく
流行り唄をハミングしながら

銀の柄に うっすら残る 少女の体温感じながら
スキップしてゆく後姿を見つめてる
銀の籠の中では 黄色いカナリアは
てんでかってに好きに謳う

黄色いカナリアを殺した
ナイフでその腹を切り裂いてゆく
そこに埋め込んであったものが
うっすらと 赤く 滲んでゆく
どこからか 現れる 黄色い猫 ゆっくりと夜に融ける
ハダカ ノ ツキ を埋め込んだ
黄色いカナリアを咥えて

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Monday, February 26, 2001

廃墟の 旗の はためくもとで

微笑みなさい
夢は もう 醒めたのです
微笑みなさい
もう 戦いは 終わったのですから
見知らぬ孤児の手をひいて
だけど あなたは 微笑みなさい
その裏に カミソリのごとき 冷ややかさをもって
だけど あなたは 手を振りなさい
その眼にひそむ
怒りを 決して見破られないように
みつめなさい
光喪った 孤児のみつめる先を
聞き届けなさい
声喪った 老婆の乾いた喉を
だけど 耳は塞がぬように
微笑みなさい
照りかえす 赤い太陽にむけて
こときれてゆく 少年兵士の口元で

泣いては いけないのです
微笑みなさい

夢など みていなかったのです
戦いなど 何ひとつ 終わってさえいなかったのです
孤児 だと思っていたのは 朽ちた墓標で
太陽 だと思っていたのは 衛星にすぎず

だけど あなたを みうしなわずに

微笑みなさい
背中に 剣をかくして

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Sunday, February 25, 2001

白いシーツ

汚れた シーツにねっころがって
うたかたの プラネタリウム
オリオン座を 通りぬけ
月の女神(アルテーミス)と きままな情事を
さぁ もう闇は カーテン下ろす
やけに輝く 金星(ビーナス)が きょうもおでまし
太陽が 西からのぼることもある
(どこが おかしい ? )
おかしなことは ただひとつ
ききたいことは ただひとつ
真っ白なシーツが キレイ だなんて
誰が決めたんだ

暗く澱んだ冥王星が 太陽を追いつめる
水星が 蹴っとばされただけ
(どこが おかしい ? )
アフロディーテは ルシファーの虜になった
エロスの しけた反逆(プロテスタント)
(どこも おかしくなんてありはしない)
狂っているのは あなた

ききたいことは ただひとつ
あなたを 狂わせたのも ただひとつ
白く 染めぬかれた シーツが キレイ だなんて

誰が決めたんだ

Sunday, February 25, 2001

唄へ、 とほい瞳をして

痛みをもった
あふれる想いを
いま あなたへ 捧げよう
薔薇の花など 添えてみたところで
もはや あなたも 喜びは しないだろうけれど
うしろから 斬りつけられ ばっくり抉られた
わたしの 踝の いまだ塞がらぬ傷みて
笑うことなど たやすいことだろうけれど

道化者でいることは
今日も 明日も 辛いことだ

涙ひとつ 流さぬ わたしをみて
あなたは どう思うのだろう
ワタシ ノ 不実ヲ ナジルダロウカ
だけど 何も理解らない あなたに
(理解ろう と しない あなた に)
ワタシ ハ 微笑ミカケヨウ ヨリ イッソウニ

涙を みせぬことの方が はるかに かなしく
涙を みせることは はるかに やさしいこと を

なにも 期待すまい
なにも 期待してくれるな
それは 約束 したはずだ

Saturday, February 24, 2001

Untitled

古来から人間には
嫉妬心というまこと厄介なものがあるそうで

人間(ひと)
直立歩行(ひとりだち)をしはじめ
言葉を操り
いつか
しっぽは消え去っていったものの
いまも人間には
嫉妬心というどうしようもないものがある

そもそも
その嫉妬心をうみだすきっかけはなにかしら
などと考えてみると
出てくる答えはただひとつ
誰か―
自分以外に対する "憧憬" にほかならん

古来から人間は
自分にないものに憧れるという

時は走りつづけ
裸の身体を小奇麗な布でまとい―
だけれどいまでも
自分にないものに憧れる
もとい
自分に無いもの持つ人間(ひと)に憧れる

羨望と嫉妬は背中あわせ―

だから だから
優しくしないで―
あなたが優しくしてくれると同じだけ
わたし あなたを裏切ってる

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Saturday, February 24, 2001

Underground roses

瓦礫の山のうえでひとり
口笛を吹く少年を 知っていますか
終わってしまった時代を櫛にひとり
髪を梳かす少女を 知っていますか

彼らは酔わすように唄う
とても素敵なユニゾンで
明日がなくなってしまったここで 今日も
来年の今日も きっとここで

息絶えることのできない哀しみ背負って
口笛を吹きつづける
唇から血が滲みはじめても
髪を梳かしつづける
赤い血がうっすらと金の髪を染めはじめても
遠い眼をしたままで

Friday, February 23, 2001

The planets on the table

ねじれてゆく ひかりの なかで
わらいつづける
こえも たてずに
いつだって やさしい あなたは
だから いつも とても ざんにんだった
かぜにのって かたまでのびた
くろいかみが じゅもんのように まいます
ねじれてゆく じだいの きざしを かんじて
でたらめな うたを こごえで うたっている
まるで くちから でまかせの でっちあげ で
だけど むかしから そらんじてた
かのように

Friday, February 23, 2001

The end of insanity

突きぬけてしまう ということは
透明に なってしまうこと
蒼白い閃光の 走るなか
それは 鈍くさえあるのだけれど

通り過ぎてゆく ということは
永遠の闇に 身をゆだねること
ちょっと 口を歪ませたような
わらいに つつまれさえする

The end of insanity
まるで メビウスの環を 走りつづける滑稽さ
にも似て
終点など ありはしない
終点は もはや あらたなる始点となる

The end of insanity
メビウスのうえを 彷徨いつづける時間旅行者
ただ それだけが イラダチの対象
なのか
くたびれた ナイフは 鈍く 光る

The end of insanity
正気という ピンで留められた世界の果てに

ナイフは ただ 闇深くおちてゆく

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Thursday, February 22, 2001

Stranger in daily life

太陽が 照りつける
駅前の乾ききった アスファルトを
痩せすぎた 犬が ゆっくりと 歩く
ビルの窓に 反射する 光の刃に
胃液が逆流してゆく

ついていきそこねた影が ひとつ
ぽつん と蹲っている

きつすぎる 太陽(ひかり)の下で
うずをまいた日常が 咳をする

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Thursday, February 22, 2001

She's so Hysteric

彼女は ヒステリック

それだけが ボクのしってること
アトは なんにもしらない
彼女の笑い声にかきけされた 叫び声も
彼女の微笑みのしたの 歪みも
彼女の舌が ホントのところは どんな風に動きたいかも
そんなこと なんにも ボクはしらない

彼女は ヒステリック

それだけが ボクのしるところ
そして それだけが たぶん 確かなこと
アトのことは みんな ツジツマあわせ

誰の評価のなかにも 彼女は いない
誰の想像のなかにも 彼女は 不在
誰の思いこみのなかにも 彼女は いない
思い入れからトンズラ決めこみ クスリと笑う
誰も彼女を わからない
だから 彼女は 誰よりも 自由

彼女は ヒステリック
それは 唯一 正しい
アトは すべては 幻想でしかない

彼女は ヒステリック
彼女は ヒステリック
彼女は すごく ヒステリック

ボクが しってる ただひとつ
彼女は ヒステリック

彼女 に ついて なんか
ほかにも なんにも しりはしない

Wednesday, February 21, 2001

pieces

頭痛がするので 気がついた
プレーヤの回転数をまちがえている
頓馬なおんなの笑い声みたいだし
慈悲を求める祈りにも似てもいる
何故だか憶えがあるようにも思えて
誰もいない部屋で ひとり笑いはじめる

陽のひかりは あまりに強すぎて
汗ばんだ肌の不快感の向うで
何かは 枯れしぼんでゆく
水分を失った嘲い声でもって
円盤にあわせて唄いはじめる
回転数を狂わせたままで
夢うつつに

Wednesday, February 21, 2001

MA-NE-KI-NE-KO

夢でみたのは まねきねこ
目覚めて見たのは まねきねこ
まわりは みんな まねきねこ

そして わたしは こねきねま。

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Tuesday, February 20, 2001

Last Siren

とうとう ここまで 押しよせてきた
昨日までの 慎ましやかな 日々は消え
あれだけ 慈愛に満ちていた 人々の顔も
いまでは 修羅に 染めかえられた

もはや 愛なんて ありはしない
コイビト は 傷ついた ワタシ を 見捨て走り去った
別に 恨む気などは ない
ワタシ が コイビト なら やはり そうしただろうから

SHELTER は すべて 破壊された
逃げ場所なんて 何処にも ありはしない
もう 地獄の絵草紙と化したここが
昨日まで ヤサシサ とやらに 包まれていたこと を
誰ひとり 思いだそうとはしない

ほら あそこで 殴りあいを しているのは
昨日まで 親友 と いわれた人種
ほら あそこで ひとつのパンを とりあっているのは
昨日まで 神の愛を説いていた 牧師さま

もう 馬鹿な幻想は捨てるべき か ?
だつて ここにはもうあれが、 そう
Last Siren が 響きはじめたのだから

遠ざかる意識のなかで
Last Siren が しだいに見え隠れしはじめる

―――― the End .

Tuesday, February 20, 2001

FRICTION

陽光は 黄色く 蒼ざめていた
窓の ペンキの白は 剥げかけていた
カーテンには 絵具の赤が 貼りついていた
床は 地上10メートルに 佇んでいた
頭痛は 蒼い稲妻に なった
ひとりの 侵入者が ラヂオから音を
哀れみっぽい 音を 葬り去った
彼は 鏡から 抜け出たのだ
『 喜劇は もう おしまいだぜ 』
彼の手が 伸びた先には ピエロの頭
なぜだか 突きぬけていった
ピエロの顔は なんだか とっても愛おしかった
アタシは ピエロと むかいあっていた
アタシ達を 隔てているのは
目の前に ひろがる 鏡なのだ
『 邪魔スルモノハ 許サナイ 』
だから 柄のとれた 花瓶投げつけた
アタシの髪に 数十片の ガラス
アタシの口唇を 紅く染めた ガラス
静脈を 逆流する ガラス
消えたのは ピエロだけ
『 喜劇ヂャナイ。 悲劇デショ ? 』
アタシの瞳は 怯えたコドモだった
『 いや。悲劇なもんか。
     もちろん 悲劇の主人公でもないさ 』
住み家を亡くした侵入者は
皮肉っぽく 薄笑いした

カーテンの 色は いつしか 変わっていた
月 と 太陽 が 並んでいた
月の東には 天国の門
太陽の西には 地獄の扉
部屋は その真ん中に あった
『 喜劇 なんだよ 』
氷柱の瞳した 侵入者が 嘲(ワラ)
『 あんたは 悲劇 と思ってんだろうぅ ?』
アタシは 窓へと 眼をとばす
『 あんたがね、
  悲劇 と思いつづける 限り ...... 』
アタシは 雲のウラを みつめてた
『 あんたは 。
  喜劇役者だ 』
アタシは 鏡の在った場所を 探してた
『 それも 欠伸すらもったいない 三文芝居のな 』
『 オマエニ 何ガ ワカルトイウノ カ ? 』
『 だけど
   おれの
    コトバに
     耳を
  塞がなかったのは
   あんた
    だ 』
月の 光の 透けるなかで
彼は いつしか 壁の シミ に同化した
最期に残った 指さきの 爪
指ししめす ひかり は
鏡 なきあと 暗い闇

『 じゃあ。 闇のなかの 桃源郷へ 行くかい ? 』
爪のさきも シミ に なった

不思議だった
なぜだか わからないけれど
アタシは
その入口に 背を むけた

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Monday, February 19, 2001

DAY BY DAY

Day by Day
空は 光沢をなくし
Day by Day
空の シルクは ひきさかれ
Day by Day
その 甘美な 痛みとともに
空の 透き間から 涙が零れる

Minute by Minute
危機感を 胸いっぱいに抱き
Minute by Minute
結末は そこまできている
Minute by Minute
その 一抹の けだるさとともに
危機感は 透き間なく そそぎこまれる

Moment by Moment
時計の 長針は リズムを崩し
Moment by Moment
時計の 歯車は 錆びつきはじめ
Moment by Moment
その 一瞬の如き 断末魔の叫びとともに
時計は ばらばらに 砕けちる

By - By - By
残された静寂が
尾を ひき 彷徨いつづける

Monday, February 19, 2001

COLD RAIN

冷たい雨
地面にたたきつけ
はねかえる 冷たい雨
アスファルトは いつか 河になる

襟元に入りこむ雨
手首に纏わりつく シャツの袖
この重たさは雨のせいか
人ごみは いつか オブジェになる

冷たい雨に凍え
だけれど 声はでない
震えない喉
この寒さを どうにかしておくれ
(それを望むくらい 許されるだろう)
この冷たい雨から どうか救いだしておくれ
(それさえ 望むことは 許されないのか)
だけれど 声がでない
昼も 夜も 夜も 昼も

かすむ光の むこうにみえる
暖かな わたしの知らない部屋
靴の隙間に入りこむ 冷たい雨
アスファルトは いつか 河になる

Sunday, February 18, 2001

A cat in the crowd

耳をすましてごらん
ほら 聴こえるだろう
夢が 果ててゆく音だ

ごらん 終わってゆくよ
少し歪な金属音でね

耳をふさいだ指をはなして
聴こえないふりするのはやめて
だいち そんなことをしても無駄だよ

夢の砦が崩れてゆく
無駄だよ
巻き立つ砂煙のなかになんか
明日の破片はみつからない

何処にゆくの ?
ヒトの海のなかへ からだをすべりこませて
あなたは 群集なんてオブジェになれっこないのに
まるで 化石の残骸に迷いこんだ猫みたいだよ

教えてあげられない
何処にも そんなすきまなんてないよ
あなたが肩震わせて泣けるような

傷ついた猫よ
聴こえるはずだよ
夢が果てゆく残響が
あなたの残したひっかき傷が痛み出す

何処へゆくの ?
誰もが あなたの柔らかな耳を踏みつける
あなたは 群集なんてオブジェになれっこないのに

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